桜餅参式・改

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R夏侯惇×R荀 ~すれ違い~

リトさんのリクエスト。頑張って悲哀気味。少なくともギャグではない。



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~すれ違い~




「荀!!」
激しく音を立てて戸が開かれ、鬼の形相で夏侯惇がいつもの執務室に入ってきた。
「これはどういうことだ!!」
執務室で夏侯惇が怒鳴ることなんて、この執務室では初めてのこと。起こり得ないことだ。
周囲の文官達は筆を握ることすら出来ず、ただ恐怖を持って夏侯惇を見ることしかできなかった。
「洛陽の治水工事を行う資材があれば、前線の漢中に送るべきだろう!」
ただ一人、冷静を保ってる荀は夏侯惇の問いに答えた。
「洛陽はここ最近降り続けてる豪雨の所為で荒れています。この治水工事は今すぐ行うべきです。」
「そんなことは後で幾らでもできる!」
戸を叩きつけ、周囲の文官達がすくみ上がる。
「だが前線の崩れは今すぐやらねば、蜀に奪われるのだぞ!」
「帝が居る洛陽の治安維持の方が最優先です!」
荀も立ち上がり、声を強くする。
「それに洛陽の民の不安も大きくなっている。このままでは前線に送る物資も滞る!」
「妙才がどうなってもいいのか!!!」
今までよりも強い声で怒鳴り再び戸を叩きつけ、とうとう戸が外れてしまった。

夏侯惇の最後の一喝で少しの間、静寂が訪れる。
荀は座り、何時もの調子の声に戻す。
「…漢中の防備についてはこの間の分で暫くは十分でしょう。偵察も行い、蜀が攻めてくる気配もない。洛陽の治水工事を行うのが賢明なのです。」
「油断はできないのだぞ。」
荀を睨みつけるように言う。
「民の暴動の方が油断できません。」
荀は夏侯惇の方を見ず、机の方を見、仕事を何時もの通り進める。

「皆そう言う。」
「でしょうね。」
文官が落とした筆を拾いあげ、筆を渡しながら仕事を進めるように文官達に言いつける。

「お前ならわかってくれると思っていた。」
そういうと夏侯惇は戸を直すこともなく、執務室の外へ出て行った。


「私も、賢明な貴方ならわかってくれると思いました…」
誰に言う訳でもなく、一人零す。
涙を流してたことに荀はまだ気づいてない。






後日、漢中が奇襲を受け夏侯淵が戦死したことと、荀が病に倒れ病死したことは、
この日よりそう遠くもなかった。

  1. 2006/03/02(木) 08:47:17|
  2. カップリング

プロフィール

綾月

Author:綾月
かつての三国志大戦中心のブログ。
今は主にゲームのメモとして活用。
メインはツイッター。知り合い専用鍵付きアカウントにつきフォロワー募集はしてません。

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